月花凪(TukikaNagi)

冷蔵庫の中を見て献立を立てる主婦の思考

サンタクロースは実在する

  サンタクロースは本当にいるのかということは多くの人が考えてきたことだろう。サンタクロースからプレゼントを貰い、子供たちは喜びを感じる。その子供たちが成長し、親になった時にサンタクロースとなって同じように子供たちに喜びを与えることを繰り返してきた。

サンタクロースと呼ばれる人物をテレビなどで目にすることはあっても、その人物が実際に自分にプレゼントを届けに来るところを見ることはない。

そこで、本当にサンタクロースが自分にプレゼントを届けているのか、そもそもサンタクロースの正体はなんだろうかという疑問が生じる。本稿では、この疑問に答えると同時に、サンタクロースの正体として親だと告げられた子供が騙されたと感じることなく受け入れられるようにするための一つの解釈を提示する。

  サンタクロースがトナカイが引くソリに乗って世界中の家を回ることはできないということは、現在の科学技術を見れば納得のいく答えが見つかるが、サンタクロースの正体は大人が教えてくれることはなく、疑問を抱えるか疑わずに信じるどちらかであろう。

筆者は、中学1年生の頃まで両親ではなくサンタクロースという超越者が家々を回ってプレゼントを届けていると信じていた。

自分の目で捉えることができないからといってサンタクロースの存在を否定する根拠にはならないと考えていたのだが、両親にサンタクロースの正体は私たちであると告げられたときに酷く悲しみ、さらには両親に騙されていたと思ってしまった。そこからサンタクロースは存在しないと考えるようになり、毎年クリスマスの時期になるといつまで子供たちを騙し続けるのかと憤りさえ感じていた。

事実を告げられた子供が、筆者のように騙されたと感じないようにするために、ある一つの解釈を見つけることができた。

サンタクロースを人や一人の超越者とする考えを捨て、サンタクロースというものを見つめ直すことで以下に示す解釈を新たに取り出すことが可能となった。

前述したように、実際にサンタクロースなる人物が家を回っていないからといってサンタクロースが存在しないことを意味するものではない。しかし、これだけでは存在することの根拠としては不十分である。

そこで、サンタクロースは、ある特定の人物を指しているのではなく、子供たちを喜ばせたいと想う親や人々の感情の総体のことであるとすれば、存在しないという意見に反論しながら存在する根拠を示すことができると考えた。

子供を想い、喜ばせたいといった感情にキャラクターとして赤い服の髭のおじいさんの像が割り当てられているだけで、その人がサンタクロースというわけではない。

 

サンタクロースはこの人だと見せられていた我々は、サンタクロースは特定の人物を指すものだと信じ込んでしまった。

その結果、サンタクロースが両親だったと告げられたことで騙されたと感じ、様々なものを信じることができなくなってしまった筆者のような人物を生んでしまった。

今後、筆者のような思いをする子供を減らすために、サンタクロースは親だったと告げるのではなく、子供たちを喜ばせたいと想う親や人々の感情のことだと教えるようにすることで、騙されたと感じなることを願っている。

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